ダンスと一言で言っても実に様々なジャンルがあります。HIP HOPにジャズ、ロック、ブレイク、ポップにハウス、何となく耳にはした事があっても、どのダンスがどのジャンルになるのか判断するのは難しいですよね。ここでは動画を交えながらそれぞれのダンスの歴史と特徴を解説致します。
ロックダンスは日本で一般的に呼ばれるストリートダンスの中のジャンルでも古いほうに位置づけされ、オールドスクールダンスの1つと言われています。ロックや、ロッキング(Locking)、ロッキン(Lockin')とも呼ばれており、動いている途中に、体に鍵をかけるかのようにカチッと止まってポーズをとる動きが特徴です。体を固める「ロック」という動きの他に、手首を巻き上げる動き「トゥエル」、指をさす動き「ポイント」というのも代表的な動きです。
1960年代後半~1970年頃発祥で、アメリカ人のDon Campbell(ドン・キャンベル)が「ファンキー・チキン」という当時流行していたダンスを滑らかに踊れず、静止(ロック)するように踊り始めたことから生まれたとされています。
ストリートダンスではブレイクダンスやロックダンスなども含まれる”オールドスクール”という種類に分類され、ストリートダンスの基礎を作り上げたジャンルの1つポップダンスです。ロボットダンスに、全身の筋肉を弾くような動き(Pop)を加えたダンススタイルで、ヒットやウェーブなどといった身体の各部位が別々の動きをとるような動きが特徴です。ポップやポッピング(Popping)、ポッピン(Poppin')とも呼ばれており、ポップやヒット、ウェーブ、ロールなど様々なスタイルがあります。
1960年代~1970年代に形成されたとされ、一般的にはアメリカのフレズノで暮らしていたBogalooSam(ブガルーサム)がBoogalooとPopという動きを創ったことから始まったとされています。
一般的に「ブレイクダンス」と呼ばれることが多いですが、BREAKING(ブレイキング)が正式な名前で、BREAKIN'と呼ぶ人も多いです。
逆立ちで止まったり、頭で回ったりとダイナミックな動きが特徴で、エントリー、フットワーク、パワームーブ、フリーズなどの動きがあります。
1970年代にニューヨークのサウスブロンクス地区のアフリカ系アメリカ人やラテンアメリカ人の若者たちによって発展しました。
ヒップホップダンスは、ストリートダンスの中でも、最もポピュラーなダンスの1つで、一般的には、ヒップホップの音楽・曲・ビートに合わせて踊ります。アップ(上で音をとる)とダウン(下で音をとる)のリズムをとりながら、様々な種類のステップ(動き)を組み合わせて踊るのが特徴です。今やストリートダンスの代名詞的なダンスが「ヒップホップ(HIP HOP)」ですが、様々なスタイルがあるため、実は定義するのが難しいダンスです。
1980年代中頃にそれまで踊られてきたブレイキングやポッピング、パーティーダンスなどのエッセンスを混ぜて、当時流行っていたヒップホップの音楽で踊られたことが発祥とされています。
ハウスダンスは、基本的にディスコでかかっていた音楽をもとに発展したクラブミュージック"HOUSE MUSIC(ハウスミュージック)"に合わせて踊るダンスです。
主に速めのテンポに合わせ流れるような素早いステップやフロアワークが特徴です。
1980年代中頃が発祥で、NYのダンサー達がハウスミュージックに合わせて、ヒップホップ、ブレイキン、カポエイラ、サルサ、バレエ、アフリカン、タップなど、様々なジャンルをフリースタイルで踊っていたのが起源とされており、音楽から受ける自分の感性をより出せるダンスとも言われます。
女性のダンサーが、お尻を振ったり開脚したりとセクシャルな振り付けが多く、セクシーな衣装で踊ることが多いダンスです。運動量も多く、三点倒立や開脚などの非常にハードな動きもあり、体の柔軟性もかなり必要とされます。腰を振るワイニー(WINEY)という踊り方が有名です。
1970年代後半に、ジャマイカのサウンドシステム文化の中に生まれたレゲエ音楽の1つとされています。
ソウルミュージックで踊る多くのダンスの総称がソウルダンスです。
有名なソウルダンスとして、モンキーダンスやチキン、ツイスト、ポップコーンなどがあります。今のHIP HOPダンスは、このソウルダンスから発展したものも多くあります。
1950年~1960年代からアメリカのソウルミュージックの流行とともに、黒人達の間で自然発生的に生まれ、日本では1980年代頃まで流行したParty Dance(パーティーダンス)です。
ジャズダンスは、主に舞台、映画、ミュージカルなどで踊られるダンスのことを指します。
テーマパークダンサーが踊ってるのも、ほとんどジャズダンスです。
体のボディコントロールやポジショニング、ターンなどバレエが基礎であることが特徴です。また、ジャズダンスといっても、クラブジャズ、ストリートジャズ、ジャズファンク、スタイルジャズなど様々な種類があります。
1920年頃にアメリカで演奏されるようになった「ジャズに合わせて体を動かしていたもの」がジャズダンスの起源とされています。
バレエとは、歌詞・台詞を伴わず、音楽伴奏・舞台芸術を伴いダンスによって表現する舞台芸術であり、またそのダンスのことを指します。バレエは、ジャズダンスやモダンダンス、コンテンポラリーなど様々なダンスの基礎となるものです。
「幻想的な世界を描くフランスのロマン主義時代に出来たロマンティック・バレエ」「形式を重んじるのが特徴であり、ロシアで発展し、高度な技法が確立されたクラシック・バレエ」「クラシックバレエとは反対に独創的であるモダン・バレエ」などがメジャーであり、またこの他にも多くの種類があります。
中世の西ヨーロッパで発生し、フランスやロシアを中心に発展し、広まったものです。
ここまで主要なダンスのジャンルをご紹介してきましたが、ここからは日本ではどのようなダンスが人気なのかについて解説致します。
下図がダンスを習っている人のジャンル別の割合を表したグラフです。
■ストリートダンス…72.3%
■ジャズダンス…19.3%
■バレエ…14.3%
■チアダンス…7.6%
■社交ダンス…3.4%
■フラダンス3.4%
■レゲエ…2.5%
■タップダンス…2.5%
■フラメンコ…0.8%
グラフを見てみるとヒップホップダンスを中心としたストリートダンスが圧倒的に人気となっています。
男女関係なく、かっこよく踊れる事や、日本ではEXILEや三浦大知など人気のダンサーが踊っている事も人気の一因になっていると思います。
続いてジャズ、バレエ、チアとなっており、その下には社交ダンスやフラダンスといった大人がメインの習い事がランクインしています。
どのダンスにも違った魅力がありますので、是非それぞれに合ったダンスジャンルを見つけてダンスを楽しみましょう!